クラスター株式会社
「玄関を出たくない」引きこもり生活の不満と夢をVRに託す−−クラスターCEO加藤直人氏

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「引きこもりを加速する」という斬新なキャッチコピーを掲げているVRスタートアップ、クラスター株式会社。同社が展開する「cluster.」はVR空間で数千人規模のイベントを開催したり体験できるソーシャルVRサービスだ。

2016年に「cluster.」のアルファ版を開始したが、その直後には同サービス内のイベントにOculus社の共同創業者であるパルマー・ラッキー氏が突然参加するなどして注目を集めた。

「とにかく無駄な移動を無くしたい」。そう語るのは、3年間の引きこもり生活を経験した加藤直人代表だ。今は引きこもりにも優しい時代だという加藤氏が唯一不満だったことがサービススタートのきっかけだという。クラスターが目指すVRの世界とは?

KNOCKS編集部より
カメラマン: 小田駿一、 ライター: 西本美沙
2017/09/25
  • 加藤直人NAOTO KATOU
    クラスター株式会社
    代表取締役

    クラスター株式会社代表取締役。京都大学理学部で、宇宙論と量子コンピュータを研究。同大学院を中退後、約3年間のひきこもり生活を過ごす。2015年、VR技術を駆使したスタートアップ「クラスター」を起業。数千人規模のバーチャルイベントを開催できるVRプラットフォームサービス「cluster.」を公開した。

引きこもりに優しい世界でもライブは行きたい…でも面倒!!!

クラスター社を起業した経緯を教えてください。

経緯というほど立派なものはないのですが、会社設立前は大学院を中退して京都で3年引きこもっていたんです。受託でプログラミングの仕事をしたり、共同創業者の田中と趣味でアプリやサービスを作ったりしながら生活をしていました。そんなとき突然、Skyland Ventures代表の木下慶彦さんから連絡がきて「会社を作らないか?」と言われたのがきっかけです。


田中も京大を中退した引きこもりだったんですが、よく一緒にものを作っていたので、だったら会社でしてみてもいいのではと思い起業することを決めました。


でも、よく考えたら、ちゃんと作っていたサービスもないし、会社で何をするかも一切決まっていない中で投資していただいた。ポテンシャル投資ですよね。あとから木下さんに聞いてみたら相当フライング投資だったと言われました(笑)。

たしかに何をするかも決まってない中での資金調達ってすごいですね。「cluster.」はどうやって生まれたんですか?

キャッチコピー

当初からVRで体験するサービスを作るということだけは決めていました。あとはゲームじゃないツールが作りたいと思っていました。ゲームだと最初は盛り上がりますが、どうしても賞味期限が来てしまう。だからツールとして長く使われるものを作りたかった。


それで、いろいろプロダクトを作ってみては捨ててを繰り返していたのですが、あるとき、「自分が引きこもっていたときの不満って何だろう」と思い返したんです。実際は、ほとんど不満がなかった。


今は引きこもりにすごく便利な世界です。アマゾンですぐ物が届くし、インターネットで友達とずっとつながっていられるし、知らないことはグーグルで調べられる。家から出なくても、人と会わなくても、全部インターネットで完結できるので引きこもりの3年間まったく不自由がなかった。


ただ、1つだけできなかったのが「集まる」という体験です。その体験はインターネットには存在していないんです。僕は引きこもりでしたが、ライブは見に行きたかった。すごく行きたいけれど、やっぱり家から出るのがとても面倒で行けなかったんですよね。

「VRで熱狂の体験をシェアする」

そんなに玄関を出るのが面倒だったんですね。それでVRでその体験を再現しようと?

はい。それにコンサート市場ってずっと伸びているんですよ。インターネットの発達でリアルライブの価値が下がるのではなく、すごい勢いで伸びている。インターネットで情報を得るということが飽和してきているからこそ、参加する体験に価値が出てきています。だから人はお金を払ってでも体験に参加するんです。

じゃあ、その集まる感覚って何だろうって考えたら、その場所に同じ趣味の人が集まる熱狂の空気があるんです。その体験自体はインターネットにないし、シェアされていないんです。だからクラスターでその体験自体をシェアできるサービスを作ろうと決めました。

ライブ体験のシェアでいうとライブ配信サービスでイベントが見れたりしますよね。それとは違うんですか?

そうですね。Ustreamなどでライブ配信されていても視聴者は参加できていないと思うんです。結局、映像の向こうに会場があって視聴者はそれを見ているだけですよね。


今までのインターネットは情報のやり取りだけをしているんです。メッセンジャーはテキストで情報をやり取りし、Instagramは今コレ食べているという情報を画像でシェアしている。でも、どれも体験そのものはシェアできていません。VRなら初めて体験をシェアできる。ライブに来ているという情報ではなく、ライブに行っている熱狂感をシェアできるようになるのがVRだと思っています。

VRでの体験というとゲームなど没入型のサービスはありますがVRのソーシャルサービスってあまりないですよね。

そうなんですよね。インターネットの本質はシェアです。インターネットにつながっている以上、VRを体験して終了だと意味がないと思っています。体験をシェアして初めて本質的になる。だから「cluster.」は最初からマルチプレイですし、みんなでイベントに参加する体験にこだわっています。


海外には「Bigscreen」やFacebookの「Facebook Spaces」という同様のサービスがあり、VR上で人に会うという意味では同じなんですが、アプローチがまったく違います。どちらも基本的には少人数で空間をシェアするサービスで、僕らは大人数に対して空間をシェアしています。少人数で会うだけならバーチャルにするほどでもないしビデオ電話にまだ勝てない。


それにまだVRは日常的には使いづらい。だったら月に1度か2度の「ハレの体験」をみんなでするほうがいいと思っています。「cluster.」は同時接続数が世界で一番多く、1つのルームに数千人が同時接続できます。アルファ版で実施したサンライズのアニメ公開記念イベントは900人が同時に参加していました。


イベントをしたくてもリアルだと会場が少なかったり、準備や撤収の手間、コストもかかるので、バーチャルでイベントをできないかという問い合わせも多いです。今は、毎日コンスタントに数十から数百ルームが作られていて、週1でユーザー主導の朗読会やバーチャルカンファレンスなどが開催されてます。

加藤直人(かとう・なおと)クラスター株式会社代表取締役CEO

社員は完全リモートワーク?「絶対落ちない」VRのインフラ事業へ

つい2年前までは京都で引きこもり生活で、今はスタートアップ企業の社長です。かなり生活が変わったのでは?

そうですね。引きこもっているときは、好きなときに寝て、起きて、本を読んだり、ゲームをしたり、何かプロダクトを作ったりしていました。最初の1年はインプットに時間を割いて小説もいっぱい読みましたね。アガサ・クリスティの本も全部読んでしまったりして。


それも1年で飽きて後半2年はプロダクトを作っていました。消費するよりも作るほうが楽しくなりました。当時、外出は近くのコンビニに行くくらいで、1年で出会う人の数がコンビニの店員さんや食堂のおばちゃんを合わせても10人か20人くらいでしたね(笑)。

年間10名!今って社員は何名ですか?

10名ですね。人に会う回数はかなり変わりましたね。それもあって東京に出てきた当初は声が出なかったんですよ。

え!?

引きこもりで人と喋ってなかったので声帯が弱っていたんです。1年ぐらいコワーキングスペースで、毎日3、4人新しい人に会って話をしていたら声も出るようになりました。年間で10人に会う程度だったのに、日によっては1日でそれを超える状態になり、強制ギプスのような場所でしたね。


ただ、社会に出るのが嫌で引きこもっていたわけじゃなく、単に外に出るのが面倒臭かっただけなんで、気持ちとしてはそこまで変わってないですね。


弊社のキャッチコピーって「引きこもりを加速する」なのでよく勘違いされるんですけど、引きこもる状態を加速するのではなく、無駄な移動をなくしたいんです。ピクニックや散歩のような移動自体が目的というものは違いますが、仕事のために30分電車に乗るのってすごい無駄だと思うのでそれをなくしたいんです。

ということは、クラスターの社員は通勤しなくてもいいようになるのですか?

最終的にはフルリモートにするつもりです。今はまだ会社のフェーズ的に一緒にいたほうがやりやすいこともあるので週1リモートですが、社内にいてもコミュニケーションはSlackだったり、会議は「cluster.」でしています。インターネット上で1カ所にいれば、わざわざオフィスにいる必要ってなくなるんですよね。そもそも入社してくれる社員は「移動って面倒だよね」という考えに共感して入社をしてくれているので、会社としてもフルリモートを目指します。


今のフェーズだとクラスター社としては、どのような人材を求めていますか?

人材は増やしていきますが、今は「人数」よりも「質」を重視しています。特に今はルールやシステムのアーキテクチャーを作ることに挑戦している最中なので、ルールに従って働くより、ルールを作れる人に来てもらいたいと思っています。ルールに対して「ここが変だ」と思ったり、「ここのルールが甘い」と逆にハックできる人と働きたいです。

今後の展望を教えてください。

イベント市場は大きな3つのカテゴリがあります。1番がスポーツで、日本のチケット市場が7000億円ぐらい。2番目がカンファレンスで5000億円、その次が音楽イベントで3500億円ぐらいです。カンファレンス系のイベントは「cluster.」との相性もいいので、すでに使われていますが、音楽イベントも親和性が高いと思っています。なので、近いうちに単に観て騒いで終わるだけじゃない音楽イベントを開拓したいと思っています。先日発表したバーチャルアイドルもその一環です。


中長期的な展望としては「cluster.」をVRのインフラにしたいですね。5年後、10年後にはVRでみんなが集まるのは普通になっていると思います。ミュージシャンのライブもそうです。たとえばEXILEがVRライブをするとしたら絶対にそのシステムを落とすわけにはいかない。だから、それまでに「cluster.」なら安心だというシステムを作りたい。


結局どれだけ実績を積んだかが重要なので、今そのシステムを作り絶対落ちないというブランドを構築したいですね。それも見据えて音楽事業を展開しているエイベックス社とも提携しました。あと、最終野望としては、生まれた瞬間に即「cluster.」に繋がるようなレベルのシステムやインフラを作っていきたいです。

「無駄な移動しなくていい社会」を実現したい−−クラスターCTO田中宏樹氏

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「クリエイターがぶっとんでいられるようにする」−−クラスターCOO岩崎司氏

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「誰もリアルであることを求めていない」VRの未来はどこに向かうのか? ——gumi國光氏×クラスター加藤氏

圧倒的な技術力で、未来の到来を、ひきこもりを加速します。

加藤直人/ 2015年7月/ 13 人/ VR業界/

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