株式会社アペルザ
「運命を感じて自分からコンタクトした」 コンサル出身・元アパレル通販サイト経営者が「アペルザ」に見出した可能性
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製造業向けのインターネットサービスを展開する「アペルザ」。その事業開発室で、新サービスを担当しているのが、武末健二朗氏だ。同社が2017年7月に発表した「総額6億円の資金調達」というリリースに「運命的なもの」を感じて、自らコンタクトを取り、入社に至った。アパレル系スタートアップを急成長させたキャリアを持つ武末氏は、アペルザの可能性をどう見ているだろうか。

KNOCKS編集部より

2018/02/16
  • 武末健二朗KENJIRO TAKESUE
    株式会社アペルザ
    事業開発室

    慶応義塾大学法学部政治学科卒。世界最古のコンサルティングファーム「アーサー・D・リトル」で、プロジェクトリーダーとして中長期経営計画策定など、さまざまなプロジェクトを主導後、2013年9月に「リブセンス」に参画。リブセンスでは主要事業「ジョブセンスリンク」のグループリーダーとして、各種施策の企画、実行を担う。子供服通販サイト運営「スマービー」の経営に関わった後、2017年9月、株式会社アペルザ入社。

「呼ばれている」と直感して、自分から連絡をとった

アペルザ入社前は何をされていたのでしょうか?

アペルザの前は、ブランド子ども服の通販サイトを運営する「スマービー」を経営していました。現在30万〜40万人のママさんたちが使っているサービスです。2016年11月、「earthmusic&ecology」を展開する「ストライプインターナショナル」に事業売却し、その後は最高執行責任者として在籍していました。

アペルザ入社のきっかけは?

アペルザの存在は、以前から知っていました。通販領域を強化するという事業戦略に関するプレスリリースを見て、「あっ、これは呼ばれているのかな」と直感しました(笑)。ホームページには、私の求めているポジションの求人募集はなかったので、とりあえず話してみようと思って、自分から連絡をとりました。

これは自分の活躍の場が生まれるであろうと?

プレスリリースの中に「eコマース領域をやる」という内容があったので、「貢献できることがありそうだ」と思いました。eコマースにはそれなりの資金が必要というのは、自分自身の経験からよくわかっていましたし、ある程度の規模感でやれそうだという確証があったので、そのあたりが1つ大きなトリガーになったと思います。

もともとスタートアップの経験はしていたので、その中でいろいろなスタートアップとの繋がりもありましたが、こと製造業については特に思い入れがありました。私は、製造業のアドバイザリーに強みを持っている戦略コンサルティングファーム「アーサー・D・リトル」(以下ADL)に新卒入社しているのですが、そこで、プロジェクトリーダーとして、主に製造業のクライアント向けのプロジェクトに携わっており、以前から相当の思い入れがありました。スタートアップ企業をいろいろと見ている中で、製造業とeコマースの領域で、アペルザが大型の資金調達をしたということで、将来的にジョインするんじゃないかなという気がしていました。

少し時間を巻き戻しますが、なぜ新卒でADLに入られたのでしょうか?

大学で専攻していた分野とはほとんど繋がりはありません。1つあるとしたら、コンサルでよく使われるフレームワークに関して、大学のゼミの研究領域の中でも重視していたことです。そこからコンサルタントという仕事について知っていきました。


コンサルティングファームに入ろうと思ったのは、「外資系だから」「給与が高い」という理由ではありません。高校生のときに父の会社がうまくいかなくて倒産したことが、背景にあります。そんな経験に加えて、大学時代の3年間、リクルートのインターンでデータ分析をしていたことがあります。


就職活動が始まるころに、友人たちが自己分析や業界分析をしている中で、私自身は「自分がやりたいこと」よりも「自分が死ぬ気でやれること」というのを考えていました。そうした中で、会社の経営に携わったり、あるいは会社がうまくいかなくなっているところにアドバイザリーすることに関しては、たぶん誰よりも当事者意識を持ってやれるだろうと考えたんです。


コンサルティングファームを数社受けていた中で、ADLは私が理想とするマインドに最も近く、お客さまとお互いに尊敬関係を持ちながら、一緒に伴走していくというところだと感じたため、入社を決めました。

コンサルファームからリブセンスへ

ADLで、製造業向けコンサルティングをやられていたのは、何年ほど?

約5年間です。最初はアナリストという職種で、メンバーの1人として会社の分析などをしていたんですが、後半1〜2年くらいはプロジェクトリーダーとして、特定のクライアントに対して経営面から実行支援までさまざまなサポートをしていました。

ADLをやめてリブセンスに移ろうと考えた理由は?

ADLでの業務は、それなりに満足度が高かったんですが、あるとき経済産業省のプロジェクトに携わっていた際、日本の産業構造や国そのものをどういうかたちにしていきたいのか、というのを真剣に考える機会がありました。


日本で、スタートアップやベンチャーでうまくいっているところは、スーパー経営者が中心だなと当時の自分は考えていました。一方で、「あそこは孫さんがいるから、あそこは三木谷さんがいるから、うまくいっているんだ」となりがちで、ほかの人が模倣したい「チームとして成果を出し続ける」という日本人に合った経営モデルの会社は少ないなと痛感していました。


そんな中で、村上太一という同い年で、当時最年少上場を果たした社長の会社が、急速に優秀な人材が集まっており、強力な個とチームとしての和を両立した経営を行っているという話をヘッドハンター経由で聞いて、「ちょっと話を聞いてみるか」と思って面談に参加して、後にリブセンスに移ることにしました。

リブセンスでは、どういう仕事を?

中途採用向け求人サービスを運営する事業部です。既存事業の中の新サービスとして『転職ナコウド』というサービスの事業立ち上げ責任者を任されていました。人材紹介を受けられないけれど、本来なら人材紹介を受けるべき人たちに対して、電話やメールなどのツール、求人とユーザとのマッチングデータベースを駆使した、当時業界としても全く新しいサービスでした。

そこから1年半ほどでスマービーに。そのきっかけはなんだったのでしょうか?

スマービーを起業した遠藤崇史は、シリコンバレーでキャピタリストとして活躍していました。もともと知り合いだったということもあり、彼が帰国して起業するというタイミングで会ったんです。「アメリカで流行っているサービスで起業するのかな」と、そう思っていたときに「ママ向けのサービスを作る」と。


その理由を聞いたら、「日本はママが働く環境や、子育て環境が最悪だ。でも、大変な部分を改善するよりも、子育てが楽しいと思える時間を増やすことで、『子育てをもっとやりたい』『子どもって可愛い』と思えるような世界を作りたい」と。「これは確実にいけるな」と直感しました。

リブセンスからすると、事業立ち上げに関わる重要なポジションの武末さんをやめさせたくないと思うのですが。引き止められたんじゃないですか?

引き止められましたね。最後は、私は「こういうミッションで、これが課題だと思うからやりたい。今やらないと、こういうメンバーでやることは二度とできないだろう」と真剣に伝えたら、応援してくれることになりました。自分にも子どもができるタイミングだったので、「当事者としてサービスを運営していく」という覚悟を持っていたのが伝わったのだと思います。三軒茶屋にあるアパートの一室から会社をスタートさせました。

エンジニアのメンバーが多くて、経験豊富なところが魅力

その後、スマービーを急成長させて事業売却する。会社を辞められたのはなぜですか?

このまま続けていくか、ほかのチャレンジをするか、という2つの選択肢を考えていたところでした。親会社にも天才的な経営者がいて、私自身も短期間の中でとても多くのことを学べましたし、何よりもたくさんのママたちに使ってもらえるサービスをもっと有名にしていきたいという思いもあり、もう1度チャレンジしたいという気持ちとの間で非常に悩んでいました。


大企業とスタートアップをうまく融合して成長させるPMI特有の面白みも感じていましたし、その意義も感じていました。そんなとき、アペルザのプレスリリースを見たら、製造業でしかもeコマースだった。eコマースは、僕の中では絶対に誰にも負けないと思っている領域です。短期間でも、その領域では相当経験を積んできたと思っています。製造業がそこに絡むと。


BtoCのファッションとか生活用品とか、そういう領域の人はたくさんいますが、製造業をわかっている人はいるのかと言われると、おそらく、自分以外にいないだろうと。だったら、ここで勝負してみるのは、運命なんじゃないかなと思ったんです。


募集はしていないけど、eコマース領域でやれる人はそんなにはいない。たぶんそういう人材が必要だろうと経営者目線で感じる部分もありました。もしかしたら、すでに採用済みかもしれないけれど、まずは連絡してみようとコンタクトをとったんです。

実際にアペルザに入られたのは、2017年9月。思い描いていたように、武末さんご自身の能力が活かせる場ですか?

すごいなと感じたところはたくさんあります。まず、思っていた以上にエンジニアが多いところ。そして、みんな経験豊富なところです。楽天やヨドバシカメラ、ほかの領域も含めて、ある程度プロジェクトのマネージャーやエンジニアリーダーとしてやってきた人が揃っています。議論のクオリティがとても高いです。


ビジネス的にやりたいことをエンジニアにどう伝えるか、ある程度自分でもデータ分析ができるとか、細かいところはこだわってきたつもりですが、あまりそういうところを気にせずに、事業的にどうあるべきかを遡上にあげて大上段に議論しながら一緒に作っていくことができる。しかも、それでほとんどのメンバーをリファラルで採用できており、個人間の関係の成熟度も高い。チームとしての強さだと思っています。


よくスタートアップでは、新しいメンバーのシナジーとか、フィット感の調整のためにいろいろなことをされていると思うのですが、アペルザはそういうことが少なく、やらなくてもある程度うまくいくようなメンバーが揃っています。「そこは時間をかけなくても良いのでは」というところをショートカットでき、経営が効率的だと感じています。

若手をどう活かすかが課題

大人のベンチャーだからできることですかね。

そうですね。一方で、若手の勢いのある人たちをどう活かすか、そういうメンバーをどうまとめていくかは、これからの課題だと思っています。スタートアップは、若い人たちがその熱量で業界の慣習にとらわれずに突破していくことも大切だと思うので、そこをうまく融合させていく必要があると思います。


いろいろなスタートアップを見てきて、いろいろな人と働いてきて、アペルザが今まで採用していなかった若いメンバーや、そういったメンバーにうまくパフォームしてもらうスキーム、そういうところで自分が重要な役割を担うだろうと感じています。eコマースなど事業責任者の視点以外で、自分自身に課されているミッションだと感じているところです。


通常のスタートアップでは課題にならないようなことでも、日本の中核でいろいろな人たちがプライドを持ってやってきた歴史がある製造業という業界では、 成熟したメンバーと若いメンバーの突破力を融合させ、真にお客さまにご納得いただけるサービスを生み出していくことが必要だと思います。その結節点に自分がなれればいいし、それが会社を成長させるためにも必要だと思っています。

この会社を通じてこうありたい、こうなりたいとかいうイメージはありますか?

日本から、メルカリに次ぐようなユニコーン(巨大ベンチャー)になる会社にしていきたいです。そして何より、それを日本だからこその領域である製造業で作っていきたい。「役員になりたい」や「IPOを経験したい」というスタートアップ特有の成長欲は、正直特にないです。コンサルタントのときのように、お客さまに喜んでいただけること、それを業界としてのムーブメントになるような価値あるサービスを提供することで実現していくこと、それがすべてだと思っています。ぜひアペルザには、スタートアップに興味があるだけでなく、 「日本ならでは」というキーワードに共感する方に、ご参画いただければと切に願っています。

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株式会社アペルザは事業を通じて、ものづくりにおける「情報流通」「取引のあり方」「コミュニケーション」という3つのバリアを取り除くことで、新しいものづくりの産業構造の構築に貢献することをミッションとしています。 日本の基幹産業である「製造業」を支援し、今以上に国内外で活躍する企業を増やしたい。同時に、世界規模のムーブメントとなりつつあるインダストリー4.0やスマートファクトリー、IoT領域などにチャレンジするスタートアッププレイヤーを増やしたい。ひいてはものづくりに関わる人を増やしたい。そんな思いで事業に取り組んでいます。

石原 誠/ 2016年07月/ 784,000,000円/ インターネットメディアの運営/