ドラクエの「武器の買い方」は仕事にも応用できる
――GameWith代表取締役社長・今泉卓也氏

株式会社GameWith

国内最大級のゲームメディアを標榜して、今年6月に東証マザーズに上場した「GameWith」。創業4年のスタートアップ企業で、さらなる飛躍を目指している。六本木ヒルズ内のオフィスで働く140人ほどのメンバーを率いるのは、代表取締役社長の今泉卓也氏(28)。「これから新規事業をどんどん展開していきたい」と意気込む。会社を経営するうえで重視しているという「チーム精神」や、10年後を見据えた「将来展望」について聞いた。
今泉卓也(いまいずみ・たくや)
株式会社GameWith代表取締役社長。1989年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。大学在学中にゲーム会社の立ち上げにCTOとして参画。同社の解散後、2013年6月、スマホゲームの攻略を中心にしたゲーム情報サイトを運営するGameWithを創業した。

「自分でやったほうが早い」ではダメ

――GameWithの組織マネジメントのユニークな点として、できるだけ早い段階で社員に「部下」をつけることを進めているそうですね。

株式会社GameWith代表取締役社長・今泉卓也氏

今泉:部下ができると、組織全体を考える視点を持てるんですよ。自分が一番下だと、仕事を個人視点で考えてしまいがちです。たとえば「これは自分のスキルアップにならないから、やりたくない」と思ってしまう。でも、それぞれの社員がアルバイトの部下を持つようになれば、視野が個人から組織へと広がるのではないか、と。

実は、GameWithの前にやっていたゲーム開発の会社では、僕自身が個人視点になってしまって失敗しました。僕はCTO(最高技術責任者)だったんですが、「自分がやったほうが早い」と思って、自分で全部コードを書いていました。個人としては気持ちいいけど、他のエンジニアは「自分はなんのために働いてるんだろう」と思う。結果的に、他の社員のモチベーションが下がって、チーム全体の生産性は低下してしまいました。

――個人の成果よりも、チーム全体の生産性が重要だと。

今泉:たとえば会社の中に、営業成績はトップだけれど、仕事中にパチンコに行ったりしてサボっている社員がいるとします。その人だけをみると、会社に貢献しているように見えるけれど、周りに与える影響まで考えるとマイナスなんですよ。トップの人ほど影響力が大きいので、他の社員がマネしてしまって、全体のパフォーマンスが落ちる。だから、そういう社員は評価できない。

――そういうチーム優先の意識が、部下を持つことで生まれてくる、と。

今泉:全体的な視野に立って、プラスになるかどうかを考える。部下を持つことで、そういう意識を持ってもらいたいんです。こういうことは口で言うだけではダメで、実際に自分で体験してみないとわからないと思っているので。

――GameWithにこれから新しく入ってくる人は、チームのことを第一に考えられる人がいいでしょうか?

今泉:その観点は重視していますが、みんながみんな、最初からできることではないと思っています。経験を通して後天的に身につくものだと思うので、会社に入ってから経験を積んでいってもらえればと考えています。

GameWithが求める人材とは?

――GameWithは上場を果たし、事業拡大のために積極的に採用を進めていきたいということですが、どんな人材を求めているのでしょう?

今泉:これから新規事業をどんどん立ち上げていこうと思っているので、新しいことにチャレンジしたい人に入ってきてほしいです。以前は、ゲームライターの採用を最優先していましたが、いまはビジネススキルのある人や動画配信ができる人など、いろいろな人材を求めています。

――社員の年齢や性別の構成費はどんな感じですか?

今泉:平均すると30歳くらいで、20代が多いですね。一番上で40代前半ぐらい。男女比は9:1で男性が多いですね。ゲーム性が高くて攻略法が必要になるようなスマホゲームのユーザーは、男性が多いんですよ。そういうユーザーのために記事を書いたりサービスを提供したりする我々の側も、男性が多くなっていますね。

――事業が多様化しても中核は「ゲーム」なのだと思います。やはり、ゲームが大好きであることは必須ですか?

今泉:必ずしもゲームがめちゃくちゃ好きでなくてもいいですよ。実際、最近入ってくる人には、ゲームをそこまでやってこなかった人もいます。ただ、うちの会社に入ったからには、ゲームに触れてみてほしい。まったくゲームをしないとなると、僕らが提供している価値を本質的に理解できないだろうと思うので。社内ではゲームの話で盛り上がることも多くて、コミュニケーションのツールにもなっています。

――会社によっては、リクレーションスペースにゲーム機が設置されていたりしますが、GameWithの場合はどうですか?

今泉:うちの場合は、スマホゲームが中心なので、ゲーム機がなくてもどこでもできてしまいますね(笑)。社内では、カードゲームの大会を開いて、動画配信をしたことがあります。就業後の夜に開催して、優勝者を決めました。

ゲームと仕事の共通点は「時間効率」

株式会社GameWith代表取締役社長・今泉卓也氏

――ところで、今泉さんはこれまでにたくさんのゲームをやってきたと思うんですが、一番好きなゲームは何ですか?

今泉:最近は7月末に発売された『ドラクエ11』にはまっていますが、今までで一番というと、中学生時代にやったオンラインゲームの体験が僕の中では衝撃的でしたね。MMORPG(大規模多人数参加型オンラインRPG)の「ラグナロクオンライン」などです。オンラインで世界中の人と一緒にプレイをする。ゲームの中にコミュニティがあって、そこで友達ができる。学業をおろそかにしてずっとやっていた時期もあります(笑)。

――ゲームの体験が仕事に生きていると感じることはありますか?

今泉:どうでしょうね、あまり考えたことはないですが、僕はゲームをやるときも、時間効率をいかに高めるかを意識していましたね。他の人と同じ時間だけプレイしたら、一番進んでいたいと思っていました。そのために、どうやったら効率的にゲームを進められるか。それは、仕事でも同じで、時間効率は常に意識しています。

――ゲームも仕事も、戦略性が重要ということでしょうか?

今泉:たとえばドラクエだと、モンスターを倒したらお金がもらえます、それを使って装備を買って、だんだん強くなっていくわけです。ただ、装備にもいろいろあって剣を買うと攻撃力があがるし、鎧を買うと防御力が強化されたりする。どの装備を先に買えば、一番早く強くなるのか。どういう順番で装備を買っていくのが最終的に効率がいいか、などと考えていました。

ちなみに僕は、攻撃力があがる武器を先に買うようにしていました。そのほうが、モンスターを倒す速度が上がるからです。防具を先に買うよりも、そちらのほうが「時間効率」がいいんですね。

――それだけゲームが好きだと、もともとゲーム分野での起業を考えていたんでしょうか?

今泉:いえ、ゲームは大好きでしたが、ゲームで起業しようとまでは考えていませんでした。起業を考え出したのは大学生のときですが、可能性を感じていたのはIT業界です。小学生のときにアマゾンやグーグルが出てきて、急成長して世界的な企業になっている。パソコンさえあれば、一人でもすぐにスタートができるのが魅力でした。

世界の「ゲームのインフラ」になるのが目標

――将来の話になりますが、いまから10年後、ゲームと社会の関係はどうなっているでしょうか?

今泉:10年後のゲームの世界となると、eスポーツが鍵だと思います。いまの野球やサッカーと同じように、eスポーツのプロリーグができていて、ゲームのタイトルごとに専門リーグがあるイメージです。そんな世界で、GameWithがインフラ的な場所になれるといいなと思います。

たとえば、プロゲーマーがチームを組成しようとするとき、GameWithのプラットフォームを使ってもらう。ゲーマーは自分のスキルや経歴を登録していて、そのデータベース見たプロチームからスカウトがくる仕組みです。それから、一般のユーザーはGameWithの中でeスポーツの中継を見たり、誰が勝つか予測して盛り上がったりする。そんなインフラになりたいです。

――グローバル展開も考えていますか?

今泉:もちろんです。世界中で通用するプラットフォームを作っていきたい。実は海外にはGameWithのようなサイトはありません。ゲームの攻略サイトは日本が一番進んでいます。攻略サイトがあっても個人運営が中心なので、GameWithにチャンスがあると思っています。

スマホゲームはApple StoreやGoogle Playを通じて世界中でプレイできるので、ゲーム攻略の需要もあるはずです。まずは英語圏で流行しているタイトルから始めていきたいです。

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